山内一豊と千代―戦国武士の家族像 (岩波新書 新赤版 (974))
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山内一豊と千代―戦国武士の家族像 (岩波新書 新赤版 (974))
田端 泰子

定価: ¥ 819
おすすめ度:

発売日: 2005-10
発売元: 岩波書店
戦国武将とけなげな妻の内助の功
2006年NHK大河ドラマ「功名が辻」を観る楽しみもさることながら、その実像を解き明かしてほしいと思う人もあるはずで、その一端を垣間見ることができのが、本書である。著者は日本中世女性史が専門の京都橘大学学長文学博士であって、特別にこの新書に「千代」を書いてもらったようである。夫あっての妻千代であり、山内一豊中心の記述になっており、史料の少ない千代に関しては推測的表現になりがちであるが、次のような独自の見解を示している。
夫と妻は対等な人格であった。「手柄を立てて出世する夫」と「それを献身的に助ける妻」という夫婦ではなく、「妻に特有財産があって政治情勢も把握している、双方共に賢い夫婦」であるとみている。二人が共同歩調で獲得した出世であり、いわば「二人三脚」のような姿で、常に双方のことを思いながら生きていた。歴史上史料が残るのは「手柄」として目に見える部分であるから、一豊について多く残るのは道理である。しかし、「内助の功」がこれだけ逸話の形で人口に膾炙して残っている背景には、千代の功績が逸話以上に大きかったと考えてよいのではなかろうか。いわゆる夫唱婦随的なものではなく、他に代え難い「最良の盟友〈パートナー〉」であったと著者は力説する。
これは戦国武士の夫婦のあり方を示す典型例であり、毛利元就や池田恒興、池田輝政の例などにも触れながら、最新の女性史研究の成果に基づいて明らかにしている。そういう意味でこの書は、我々がいかにあるべきか、現代に問いかける好個の夫婦像と言えよう(雅)
内助の功
来年から始まる、NHK大河ドラマの主人公は山内一豊。
今本屋の店頭には、一豊関連の本が、たくさん並んでいる。
この本は、女性史の専門家が書いているので、
当時の女性の姿を、できるだけ再現しようとしている。
山内一豊といえば、妻のへそくりで馬を買う話が有名だ。
まぁ、内助の功の典型というべきか。
著者は、「内助の功」についてこう解説している。
「内助とは、夫が外で働き、妻は家にいて、
社会的に評価されない家事・育児だけを行っている時代の用語である。
夫婦がほぼ対等で二人の協力でやっと家を存続させている
戦国期の武士の夫婦の姿とは異なる。
近世社会の前期になって、武士階級一般で夫が外で働いて俸禄をもらい、妻は家を守る役割が主になった時代
ー家父長制家族が確立した時代以後にしか「内助の功」の語はふさわしくない。」
前半の山内家のルーツの章は、なじみがないので少し退屈だが、
信長が登場して、山内一豊と千代の 戦国時代になると
がぜん面白くなる。
男が自分の才覚で、頭角をあらわした時代は
パートナーとしての女性の力が、とても大きかったようだ。
政略結婚であっても、嫁いだ家のためによく働いた女性たちのことが
千代の他にも、毛利元就、池田輝政の例をあげている。
戦国時代の女性像を知る助けになる本である。
大河ドラマに向けて勉強する人にお勧め
18年大河ドラマ主人公の山内一豊夫妻およびその時代の夫婦関係に関する論文調の本です。
祖先が源頼朝を射掛けたとか意外な話も出てきます。
大河を見ながら薀蓄を語りたい人にはお勧めか?
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