三国志〈12の巻〉霹靂の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)
北方 謙三

定価: ¥ 600
販売価格: ¥ 600
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発売日: 2002-05
発売元: 角川春樹事務所
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超雲、死す
超雲も死んだ。本当に残るは孔明だけ。あと1冊だと思うと、読み終えたくなくなるなぁ。この物語がずっと続けばいいのにって思うときがある。
王覇論議は無用
13巻は長かった。1度挫折していたんだが、くやしいのでもう一度挑戦した。後半、飽きてきてどうでもよくなったが、辛抱強く最後まで読み切った。
これが「三国志」じゃなきゃすばらしい作品なんだろうなあって思う。あくまでも北方さんの「三国志」なんだ。
いいところをあげればきりがないほどたくさんある。まず、戦闘シーンの臨場感・躍動感がすごい。呂布が率いる黒い騎馬集団の表現などは圧巻だ。また、心理描写もリアリティたっぷりで、さらに男気に感じさせられて涙ぐむところもあった。特に、キャラクターが死を迎える時の内的な独白がよかった。
しかし、それもくりかえされると冗長な感じが否めないのと、王覇思想に関心があるのか、そこら辺の議論がうっとうしかった。中国は覇道の国、日本は王道の国、革命を繰り返した民族と万世一系の民族では思考の根っこが違うはず。漢王室の血が400年を経て特殊なものとなり、1000年を過ぎれば神になる的な発想自体が日本的で、この小説にはそぐわない気がする。この議論は日本の皇室のものだからだ。
吉川さんの三国志には遠く及ばない気がする。
司馬懿と諸葛亮
どちらも、英傑死後の国を支える柱でありながら、北方三国志では、その性格は実に対照的です。
司馬懿は、陰険で狡猾で冷酷。倒錯した性癖を持ち、秘めた野心がある。
諸葛亮は、天才的頭脳と非凡の才をもちながら、どこか純粋でもろい部分も持つ。
正反対の両者に唯一共通しているもの、それは天下への志。しかし、志の裏に縫いこまれた想いは、対極。司馬懿は、司馬家のため。諸葛亮は、万民の安寧のため。
利用できるものはすべて利用し、魏で着実に自らの地盤を固めていく司馬懿。わが子のように慈しんだ馬謖を失い、唯一弱音を吐ける相手であった趙雲を亡くして、一人きりになった諸葛亮。
両者の最後の決戦が始まります。
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